2013年9月 個人質問

今回は、34億円という巨額の公共事業を止めるための質問です。しかし市議会議員として最も苦しんだ判断でもありました。この南吹田地下水汚染浄化事業は、私が議員になってから地域の方からも要望を受けており、私自身も2年半都市環境防災対策特別委員会で市に対して要望していたものです。
しかし今回反対に回った理由は、市が全額負担をする決定をしたことによります。通常地下水汚染については汚染者負担が原則となっており、汚染原因者が自らの費用で浄化すべきものであり、市が浄化する責任や法的根拠は一切ありません。汚染原因者の浄化に対し市が積極的に協力すべきとの有識者や顧問弁護士の見解は出ているのですが、市が全額負担すべきとの意見は一切出ておらず、唯一の根拠は市長の政策判断になります。
34億円という巨額の税金、また全額市が負担する政策判断をするにはあまりにも根拠が脆弱であり、そのような税の支出は許すべきではないという考えからの判断です。
形としては顔を知った方からの直接の要望を断った事となり、非常につらい心境でしたが、市議会議員として「おかしいことはおかしい」と、きっちりと筋を通すことを選びました。
委員会での慎重な議論の結果、この事業に対しては反対多数となり補正予算の修正案を提出し事業は中断となりました。
今回の34億円の支出には反対しましたが、南吹田地下水汚染の浄化についてはやるべきであると考えていますので、環境部に対して引き続き汚染原因者との協議を進めていただくことを求め、税の使い方として吹田市全体として納得できるような解決策を求めていきます。